マクロ競馬学

2006年度テーマ「企業JRAが分かれば投資になる」

JRAのレース設計を知る

「JRAがファン心理をどう持続させコントロールしているか」
JRAがファンを「永く少しずつ負けるJRAの良いお客さんであること」に向けて心理操作していることについて順を追って説明しています。

内容一覧

なぜメインは11Rか【最終レース症候群】
年末年始開催の秘密(1)
年末年始開催の秘密(2)
土日開催のデメリット



なぜメインは11Rか【最終レース症候群】

メインレースは11Rに組まれています。これはどうしてでしょうか。またファンがメインを中心に取り組みのはなぜでしょうか。

多くのファンはメインレースに予想の労力を費やします。
こういう心理に追い込まれる流れとしては、

1 … 競馬新聞、競馬雑誌がメインレースを盛り上げる偏重報道?をする。そもそもテレビ中継もメインが中心である。
2 … 初心者はまずメインから競馬に入る。競馬仲間もメインを買うので競争意識、仲間意識からもメインを買う。
3 … 経験をつんで条件戦に興味を移すファンも多いが依然話題についてゆくためにもメインは買う。

11Rで多くのファンが勝負をかけますが、負ければ「取り戻すために」最終に大金を張りますし、勝っても「もっと勝つために」(勝ち分を確保しつつ)最終にお金を張ります。
※ハズレ馬券が次の馬券購入を誘う仕組み(後日説明予定)

結局混雑緩和、帰宅時の事故防止などという建前を信じている人がおかしいのであって、メインが11Rなのはトータルの売り上げ向上が主目的です。メインの勝ち負けによってその場で最終の買い目を決める行為はJRAの心理操作に完全にはまった買い方で当然お勧めはできません。

JRAとしても最終レースに売り上げを求める以上、通常単勝1倍台が出現するレースは置きません。負けを取り戻そうという人はどうしても中穴レースのほうに飛びつくので、程よい穴的な雰囲気が漂うレースが置かれます。レースの配置はJRAが決めていいことですので八百長でも何でもありません。

Winfainal.com【携帯では見れません】
http://www.winfinal.com/home.html
によれば各レース番号の過去5年間の単勝配当の平均は下記のようになるとのことです。
※1999年から2003年までの全17,217レース。

対象 平均配当
全R(17217R) 999円
1R(1437R) 883円
2R(1437R) 999円
3R(1437R) 1,017円
4R(1437R) 965円
5R(1437R) 1,013円
6R(1437R) 1,025円
7R(1437R) 1,060円
8R(1437R) 990円
9R(1437R) 937円
10R(1435R) 985円
11R(1428R 1,053円
12R(1421R) 1,068円

最終レースが1068円の最高平均配当を記録しています。
この原因は、そもそもJRAが荒れるレースを置いているからなのか、メイン不的中で頭がおかしくなったファンが穴を狙うから配当が狂うのか、その相乗効果なのかははっきりしませんが、いずれにしろ最終レースの現実です。

メインを買うのは構いませんが、メイン発走後にで最終レースを検討するのはJRAの心理操作にはまっているだけで、トータルでは負ける方向に引きずりこまれるだけだと考えます。

ある人は「最終レースみたいに地球の終わりみたいなネーミングも購買心をあおる。来週もレースは延々と続くのだから最終であるはずがない」ということを言っていました。
おぼえておいていい言葉かと思います。

まとめ
・そもそもメイン中心に馬券を買う必然性はない。
(自分が得意な条件を購入し、メインは無視しても良い)
・最終レースはJRAがメイン後の一儲けを狙うレースである。
・メイン後に最終の予想を始めるのはそれに乗ってしまう行為である。
[ 2005/12/29 22:29 ]


年末年始開催の秘密(1)

JRAは各クラスの頭数のバランスを考えて番組制作をしているイメージが強いのですが、本当に重視しているのは売り上げです。次に馬産地、厩舎の経済を重視しています。

※今回の寺小屋は金杯の前日です。

ある山の中の競馬塾にて。
先生1人、生徒3人の寺小屋である。

女子生徒(20歳):一年の計は元旦にあり!
金杯ですねっ、先生♪

男子生徒(23歳):あけおめ。有馬記念の馬単外したリベンジはやっぱここだね!

先生:お前ら、いまだに正月ボケか?
金杯なんていう一介の低レベルなG3に一喜一憂してんじゃねえ。

男子生徒:年始早々、低レベルは言いすぎだろ。

先生:事実だと思うがな。
ところで学級委員、年末年始にJRAが一番恐れていることは何だ?

学級委員(28歳男性):そうですね。うーん…。

女子生徒:みんなが「年末ジャンボ3億円♪」に目移りすることかもね。

先生:正解!…ではないが、いい答えだ。
年末年始、テレビCMでユーキャンとかの資格講座のCMをバンバンやっているのは何故か分かるか?

学級委員:年始は「何かを始めてみよう」と決意する人が多いからじゃないですかねえ。
もっとも3日で飽きるんですけど。

先生:何かを始める人が多い、これは同時にやめる人も多いってことだ。
もしお前がパチンコ屋だったらどう客をつなぎとめる?

男子生徒:年末は釘を緩めて出血大サービス!
年始はねえちゃん雇ってもちつきしてイベントをバンバンやるな。おれなら。

先生:JRAとて年末年始のファン離れは怖い。

■年末年始の競馬の流れ■

12月25日 有馬記念で盛り上げる
1月5日 金杯を盛り上げる!
1月7日 ファンが喜ぶ3連続開催スタート!!
1月8日 ガーネットステークス!!!
1月9日 シンザン記念!!!!

男子生徒:確かに金杯はG3なのにG2級の盛り上げ方は変だな。
しかも東西2つあるのも何か違和感あるしね。

先生:有馬で負けたお前はどう戦う?

男子生徒:金杯を当てて、3日開催で当ってまくるー!

先生:有馬でハーツクライを当てたお前はどうだ?

女子生徒:お金的には余裕ありだね。
でも金杯はやっぱり当てたいなあ。

先生:はっきり言って金杯は低レベルなレースだ。
だがJRAとしてはマスコミを巻き込んで盛り上げる。

男子生徒:そういわれると金杯の出走馬って、結構地味に見えてきたりして。

先生:もうひとつ大切なこと。
ライトな競馬ファンは有馬から桜花賞まで休む場合が多い。
それを防ぐのも金杯の役割だ。
実は金杯で乾杯するのはJRAの理事長だ。

男子生徒:要するに金杯で浮かれてんなってことだろ。

先生:特に有馬で損をして金杯を買うなら気をつけたほうがいい。
3日連続開催が終わったころかなりの確率でけっこうな赤字になっているはずだ。
金杯もガーネットステークスも全部はかったようにハンデ戦だ。
シンザン記念は固いことも多いが、ハンデ戦を3つ外したらもう当てても取り戻せない。

学級委員:それで火曜日に気づいたら結構な赤字になっていて、
負のスパイラルということですね。

先生:そうだ。
あくまでハンデG3だ。
買うんなら小額にしといたほうがいい。

学級委員:年始はあまり入れ込まないほうがいいスタートを切れそうですね。

先生:今日はこれまで。先に帰るぞ。





女子生徒:それでも金杯を買う私であった…

まとめ
・年始競馬の役割はファンを桜花賞まで休ませないことにある。
・JRAの心理操作を冷静に見て、一歩ひいて(マクロな視点で)取り組むのが得策である。

[ 2006/01/04 22:12 ]


年末年始開催の秘密(2)

年始競馬の狙いを理解することで、年間を通じてJRAの動きを理解して乗せられないようにするスタンスをつくりましょう。

男子生徒(23歳):先生…大変なことになっちゃったよ。
金杯2つと、ガーネットステークス、シンザン記念全部外したよ…

先生:あーそーか。ごく普通のことだ。
学級委員。馬連の配当は?

学級委員(28歳):
えーと書きますと

中山金杯    9100円
京都金杯   18930円
ガーネットS  7300円
シンザン記念 13800円

です(2006年)。

先生:4連敗が普通だろ。
配当から考えると各レース95%程度のファンは不的中だ。
80%以上のファンが4連敗しているはずだ。

男子生徒:だとしてもお金は返ってこないよ。

先生:金杯の前の日にここで言ったことを忘れたのか?

            ★★★
(1月4日の内容)
先生:特に有馬で損をして金杯を買うなら気をつけたほうがいい。
3日連続開催が終わったころかなりの確率でけっこうな赤字になっているはずだ。
金杯もガーネットステークスも全部はかったようにハンデ戦だ。
シンザン記念は固いことも多いが、ハンデ戦を3つ外したらもう当てても取り戻せない。
            ★★★

男子生徒:そんなこと言われた記憶もあるけど…
荒れる金杯だし、買いたかったんだよね。

先生:いい加減目覚めろ。
JRAは年始にファンを競馬にはめるためにハンデを3発かましてんだ。
それにやすやすと乗るな。

学級委員:私は金杯は見送ってガーネットの複勝を買って小額ですが当てました。

先生:この教室の生徒として、合格だ。

女子生徒(20歳):私は有馬を当てたから少ししか買わな買ったよ。
でもこんなに荒れるなんてびっくりですね。
買わなくて良かったあ・・・
あっ、ごめん。

男子生徒:…

先生:3つのハンデはもともと荒れるような設定だから仕方ないとして、シンザン記念には正直驚いた。
ハンデで悔しい思いをさせ、シンザンは当てさせる配置だと考えていたからね。
現にここ5年シンザンだけは固い。
シンザン記念のゴウゴウキリシマの劇走はJRAとしても想定外だと思うね。

学級委員:4重賞全部荒れたのは番組編成としては失敗ですね。
本命を獲らせて、ときどき穴を出すのがいいバランスですからね。

先生:そうだ。分かってきたな。
だからといって「走る前から着順は決まっている」なんて馬鹿なこと言い出すなよ。
これについては別の機会で触れるが、サイン馬券をはじめるきっかけは

「時間をかけて準備した正攻法の予想で連敗し、そのレースが荒れたとき」

が多い。
つまり傷ついたプライドに対し「レースはインチキだから、正攻法で決まらなくて当然だよ。あなたは悪くないよ」という甘い誘い、これがサイン馬券だ。

男子生徒:でもさ、年始競馬だからわざと荒らしたんじゃねえの?
JRAってさインチキくさいよ。

先生:結論から言えばJRAは「ほぼ」公正競馬だ。
正攻法で勝てる。
お前は自分の予想が壁に当たっただけだ。
その壁から逃げてサインに行くのか、きちんと予想技術を磨くのか。
選べ。

男子生徒:夜中まで一生懸命やっても当たらなかった。
サインのほうが簡単だよ。

先生:ならばここから出て行け。
正月に闘志なきものは去れといったはずだ。

まとめ
・年始競馬はハンデ戦中心に組み大多数の借金を抱えるファンと、ごく少数のぼろもうけしたファンを作るのが狙い。
・いずれにしてもAJCCを買い、だらだら重賞を買わされる。
・懸命に予想したレースが外れかつ荒れた場合、人はサイン馬券にすがりつく傾向がある。
[ 2006/01/11 06:56 ]


土日開催のデメリット
テーマ:単純に競馬人口が多いから土日開催なのだが、JRAにとっては土曜が日曜競馬の売り上げ確保の伏線になっている。

ある山の中の競馬塾にて。
先生1人、生徒3人の寺小屋である。


先生:今日はJRAがなぜ土日に競馬を開催してるかを考えるぞ。
答えてみろ。

女子生徒(20歳):土日はお休みの人が多くて儲かるからかな、なんてね。
そんな簡単なわけないね。

先生:ズバリ正解だ。
馬券の売り上げを考えたら土日がベストだ。
ほかに理由はない。

学級委員(28歳男性):…これで終わりじゃないですよね?

先生:土日開催はJRAが意図しなかった意外な副産物がある。
聞くが、例えば夏のお盆でどの会社も学校も休みという1週間を想定する。
月曜から日曜まで、休みの人間の数は同じと仮定する。
次のどっちが売り上げが伸びる?
1:火曜と金曜開催
2:水曜と木曜開催

男子生徒(22歳):意外にムズい問題かもね。
うーん、おれ的には火曜と金曜のほうが1週間楽しめそうだな…

女子生徒:同じでしょ。どう見ても。

学級委員:これは2です。
確か有馬記念と金杯のつながりのところで聞いた話がありましたよね。
有馬が外れても、悔しいから金杯を買う。
当たっても浮かれて金杯を買う。
有馬と金杯はずいぶん日が離れますが、日がくっついているほうが悔しさや喜びが持続しますからね。

先生:腕を上げたな。正解だ。
土曜競馬で勝ったときを思い出してみろ。
日曜はどんな気持ちだ?

男子生徒:自信満々で大金ゲットのためガツンと勝負します!

先生:分かりやすいバカだな。

男子生徒:!

先生:土曜競馬で負けたとき。
今度は日曜に勝負をかけるはずだ。
とりもどしそうと予想外の資金を使ってしまったことも記憶にあるはずだ。

学級委員:JRAとしては土曜にファンが負けても勝っても、日曜に多かれ少なかれスタンスを崩してお金を使ってくれる。
そこが土日開催のメリットですね。

男子生徒:よく考えたら地方競馬はもっと連続開催だ。
毎日いくファンはいいカモだね。カモン。

女子生徒:…

先生:ちょっとまとめておくと、土日連続開催はフォームを崩して雪だるま的に負債を増やしやすいということだ。
まあ1週間たつと、いやされてまた平常心に戻るのだが。
悪く言えばこの1週間は負けた人間にショックを忘れさせてまた「勝つぞ」という意識に持ってゆくのにも必要だ。

学級委員:意図しなかったかもしれませんが2日開催5日休みというのは結構JRAにとっては上手いあんばいですね。

先生:究極の対策として土日のどちらかしか買わないのが一番だ。
この辺はまたの機会に触れる。
話が変わるが今日どこかで何か買ったか?

女子生徒:化粧水買った。

先生:それが買って帰ったら中身がもれていた。どうする。

女子生徒:怒ってすぐ変えにいくけど。

先生:変えたものがまた水漏れしていたらどうする。

女子生徒:もう返品だね。その店はもう行かないよ。

先生:ある人間は壊れていたら、またその店に行って2つ買う。
また壊れていたら3つ買う。

男子生徒:それ、恐らくばか…

先生:ハズレ馬券はどうだ?

学級委員:!

男子生徒:!

女子生徒:?

先生:競馬ファンだけだ。
きちんとした商品(当たり馬券)を買っても、欠陥商品(ハズレ馬券)を買っても喜んでまた購入するのは。

男子生徒:JRAぼろいなあ。
でもおれはフリーターだからJRAには入れんしのお…

先生:連続して買うのをやめればハズレ馬券をつかまされて、また悔しくて買う行動パターンから解放される。

まとめ
・開催日が連続していること、またレースが12連続して存在すること。これは中央競馬に対峙するときに忘れてはならない。
・ハズレ馬券という欠陥商品を売りつけられて、悔しくてまた買うのが競馬ファン。消費者として異常であることを自覚したい。

[ 2006/01/26 23:39 ]