マクロ競馬学
2006年度テーマ「企業JRAが分かれば投資になる」
JRAのマインドコントロールを知る
冷静になろうとして、実際に冷静になっているつもりでも客観的には全く冷静ではないのが競馬ファンの現実。しかし、これはJRAの手の内やギャンブルの本質を知ることでかなり解消できます。
内容一覧
ギャンブルの渦中にいる自分を理解することから始まる
闘志なき者は去れ
JRAが推奨する予想を楽しむ競馬の深い落とし穴
八百長・サインは本当か
ギャンブルの渦中にいる自分を理解することから始まる
競馬は知的なゲームで参加者は知的。
これは大嘘です。
※今回の寺小屋は2006年始競馬の3日連続開催の初日、ガーネットステークスの前日です。
ある山の中の競馬塾にて。
先生1人、生徒3人の寺小屋である。
先生:おい。明日のメインはなんだ?
男子生徒(23歳):ガーネットステークスだね。
楽しみ楽しみ。
先生:おい。お前。明日馬券買うのやめろ。
男子生徒:!#?。いきなり何言ってんすか?
もう予想も終わって準備万端なんだから…
先生:たかだか馬券という「買い物」だろ?
第一今週は3日連続開催で月曜も買えるんだからそれまでがまんできないのか?
女子生徒(20歳):うーん、先生、お馬はただの買い物と違うね。
なんていうか、こうバーゲンセールみたいな…
今日買わなきゃ終わっちゃうよ、みたいなね。
先生:では聞くが、バーゲンセールでいつもいい買い物してるか?
女子生徒:はっきり言って後悔することが多いけど、失敗してもひとつのストレス解消だからね。
先生:馬券も同じだ。
気持ちが高ぶった状態でいい馬券が買えるのか?
男子生徒:確かに、失敗は多いかも。
学級委員(28歳男性):はずれても、競馬を楽しんだからまあいいやという気持ちはバーゲンで失敗する人と共通ですね。
先生:バーゲンでクソみたいな在庫つかまされて、
「まあいっか。買い物楽しんだし」っていう奴をどう思う。
男子生徒:バカっぽいね。
先生:競馬で舞い上がって馬券外しても、楽しんでいるお前はどうだ。
男子生徒:…バカっぽいね。
先生:お前はバカか?
男子生徒:…
学級委員:競馬ファンは「冷静な判断を要求される」はずの馬券に気持ちが高揚した不安定な状態で取り組んでいるってことですね。
先生:だから負けるんだよ。
覚えがないか?
★★★ 競馬ファンは異常な消費者 ★★★
「WINSで金を切らしたら、ATMでおろしてでも買ってしまう」
「メインに負けて、最終に張り込んでしまう」
「通常なら1000円以下の文章量の馬券本を躊躇なく1500円から2000円以上で即決購入する」
先生:これは「ヤクを切らしたら、闇金で借金してでも買ってしまう」麻薬中毒者と同じ症状だ。
男子生徒:逆に言えば競馬を開催する側っていうのはめちゃボロいんじゃない?
先生:そうだ。
消費者が依存症になり、どんな状況だろうがほっとけば金を払う。
酒やタバコの販売が商売としておいし過ぎて長い間国が管理していたことは知ってるだろ。
競馬も商売としておいし過ぎるから民間には渡さない。
おいし過ぎるからこそリスクを承知で違法ギャンブルが存在する。
リスクといえば麻薬の販売も同じようなことだ。
学級委員:…競馬はパチンコと違って知的なゲームだと思っていたのに。
なんか、プライドみたいなもの…
勘違いだったのかなあ。
男子生徒:おれらはヤク中、アル中並かよ。
女子生徒:みんな、馬券が当たんないわけですね…。
先生:そう落ち込むな。
話は変わるがタバコのやめ方知ってっか?
タバコが人を依存症にする仕組みを頭で理解することで結構簡単にやめられる(ベストセラー「禁煙セラピー」参照)。
別に競馬をやめる必要はないが、中毒でない冷静な状態で馬券を買えれば、お前らが真に持っている『馬券力』が発揮されるはずだ。
学級委員:確かに自分の集めたデータどおりに買っていれば損はもっと少ないのに、強気に大勝負したり負けを取り戻そうとして回収率を下げている気がします。
先生:まずそこだ。
今後馬券中毒をセラピー(治療)する方法をやってみようじゃないか。
女子生徒:馬券セラピーですね。
馬券が当たるようになるといいですね(祈)。
まとめ
・競馬は知的ゲームでなく、ファンはアル中、麻薬付けと同じ状態。
・JRAとしては1人のファンをいかに長く中毒にさせておけるかで中期的な収益が決まってくる。
・JRAとファンはサービス業、顧客の関係でなく、従属・被従属の関係ととらえたほうが適切。
闘志なき者は去れ
あなたが競馬をする目的はなにか。
楽しみたいのか、当てたいのか、儲けたいのか。
回収率優先主義をとる場合に「楽しむ」「当てる」の要素はどうとらえるべきか。
ある山の中の競馬塾にて。
先生1人、生徒3人の寺小屋である。
先生:お前らいまインターネットを使ってひとつ一番いい予想サイトを選んでみろ?
男子生徒(23歳):いきなり、なんだよ?なんの授業ですか?
先生:だまってやれよ。
女子生徒(20歳):けんかしないでよね。せんせー。このサイトどうですか?
★★ 競馬予想A社 ★★
05年純利益 2000万円突破!
重賞的中ラッシュ!!
有馬記念 馬単3320円 大的中!
先生:お前は天然のバカか?
純利益2000万稼ぐにはいくら賭けてんだ?
女子生徒:えっとー、月にだいたい200万儲けるとして、回収率が150%なら、400万円投資…。
だとすると8回開催があるから1日50万円投資…
先生:1日50万投資できる金持ちが何で競馬やるんだよ?
それに150%の回収率という設定そのものも甘い。
馬券は110%、120%がやっとの世界だ。
控除率が25%あるんだから、75%がスタートラインということを知らないのか?
男子生徒:結局何がいいてえんだよ?
先生:ここに競馬予想会社の広告が10社分と株式の投資の広告が10社分。
見比べてみろ。
学級委員(28歳男性):うーん。
競馬のほうは万馬券的中とか何とか記念的中とか、断片的な宣伝ばかり。
株のほうは「やった。またまた梶宦寰ミ売却益で50万円ゲット!」なんて書いてないな…
半年とか年間でいくら投資して、いくら売却益があったかの表が必ずある。
男子生徒:なんか、競馬ファンってバカにされてねえ?
ほとんどのサイトで的中馬券の配当しか書いてないよ。
おれは馬券コレクターかってゆうの。
先生:お前らが競馬に求めるものは何だ?
万馬券の馬券をコピーして自慢してえのか?
それともきっちり金を貯めてのか?はっきりしろ。
学級委員:私は貯金がしたい。
少なくとも損をして貯金を減らしたくない。
馬券のコピーのコレクションは卒業しました。
先生:どうしても万馬券のコピーがほしけりゃ競馬新聞の買い目で万馬券のところだけ買え。
当たったらコピーしてどっかのIT系の若手社長にでも見せてみろ。
絶対に言われるぞ。
「それがどうしたんですか?」
「それであなたは年間にいくら収益をあげたんですか」とな。
男子生徒:オレの友達にも毎週馬券見せてくるやついるなあ。
先生:そんな奴は切れ。
男子生徒:?!
先生:万馬券とかGI的中馬券とかいったい日に何人が手にしてると思ってるんだよ。
そんなJRAが発行する『良い子のためのがんばったで賞』で自尊心に肥やしをやるバカは死んだほうがいい。
競馬で年間儲かるのは何%だ?学級委員?
学級委員:一説によれば5%以下だと。
先生:そうだ。その5%に入るほうがよほど名誉だと思うが、そう考えない奴も多い。
男子生徒:結局JRAは3連単で万馬券を増やして『良い子のためのがんばったで賞』を乱発して、
そいでもって予想会社はうちの予想は『がんばったで賞』を貰えますよって、
幼稚園の門の外で子供相手にチラシ配ってる怪しいおっさんってことだろ?
先生:お前にしてはよくまとめたな。
いずれにしても競馬ファンはJRAからも予想産業からもなめられまくっている。
ほとんどの予想サイトが年間収支やトータル収支を載せていない。
しかもそれにたいして文句が出ない。
これは恐るべきバカ集団だと思われてるぞ。
男子生徒:おい、バカ集団は言いすぎだろ?
先生:バカヤロー。本当は痴呆集団っていおうとしたのを自己規制したんや。
その証拠にナントカ投資協会、知ってるか?
競馬ファンがアホなことに目をつけ、予想を放棄して増額投資で儲けられるという大嘘で大ベストセラーを出し、
パンク者を大量に出したビジネスだ。
これはアホな競馬ファンは適当な数字と理論でまとめてめんどうみてやろうという発想だ。
女子生徒:あのー。話についていけないんですけど。
競馬って例えばディープインパクトの3冠とか、夢もあるじゃないですか。
先生:ああ、あるよ。
ただ投資と娯楽をごっちゃにすんなって。
投資できちんと稼いで、余った予算で有馬記念を買おうが、酒飲もうが知ったこっちゃない。
学級委員:いまの若い人はみな「好きを仕事にする」という誤った教育を受けてますからね。(注:リクルートが犯した重罪である)
楽しくて、結果的にお金が入ってくる。
それを求めて自分探し…。フリーター。
先生:お前らはバブルの申し子か。
好きなことをしてお金になるっていうのは、国の景気に余裕があるときの話だろ。
これからは仕事は厳しいし、決して楽じゃねえ。
ただ厳しさの中に楽しさや喜びも含まれてくるっていう解釈が妥当な社会だ。
女子生徒:ハルウララはかわいいもん…
先生:まだ負け犬をちやほやしてんのか。
女子生徒:ハルウララは、馬、だもん…
先生:くだらねえこと言うんじゃねえ。
男子生徒:先生よお。言葉に気をつけたらw
ただ先生の言うことも一理あるよ。
楽しんで儲けたい。
読むだけで万馬券がとれるサイトさがしたい。
幼稚園児かっていいてんだろ?
学級委員:若いときは少しばかりお金に余裕があると、お金に対して本気になれないからなあ。
でも絶対後悔するぞ。
先生:今日はこれまでだ。
今後、この教室にはいいかげんな気持ちで取り組む奴は来なくていい。
はっきり言っておく、闘志なき者は去れ。
まとめ
・回収率優先主義をとる場合に「楽しむ」「当てる」の要素は常に方針のブレとエクスキューズを産む。
・「楽しむ」「当てる」の要素は回収率が軌道に乗ればついてくるもの。
・楽しみながら、仲間に自慢する馬券をコンスタントに的中しながら最後に儲かっていましたという結果につながるほど控除率25%は甘くはない。
JRAが推奨する予想を楽しむ競馬の深い落とし穴
当たり前のように予想を楽しむ競馬をしている人が8割。
問題意識を持ってみよう。
先生:赤子の魂100までもって言葉を知ってるか?
女子生徒(20歳):知ってるよ。子供のころに覚えたことは忘れないってことでしょ。
先生:何事もはじめたときに身についた習慣は良かれ悪しかれ抜けない。
子供のときに手伝いをする習慣がなければニートになりやすいし、就職した会社がいい加減ならいい加減な人間になる。
男子生徒(23歳):フリーターでなんか悪かったか?
先生:まあそのことはいい。
初めて馬券を買うときにまずどうする?
学級委員(28歳男性):まず競馬新聞を買うでしょうね。ネットでも出馬表はありますが見づらいし、予想記事ものってませんから。
先生:次にどうする?
女子生徒:最初のうちは本紙予想を参考にしてた気がするな。
男子生徒:でも安いのしか当たらないからだんだん自分で予想しだしたかなあ。
先生:それで穴が当たると「おれってすごい」「競馬記者はだらしない」などと言い出す。
展開、騎手、馬場・・・新しい要素が分かってくるほど、「やればやるほど馬券生活に近づく」と思い出す。
学級委員:やはり予想は競馬の醍醐味ですね。
先生:そういう結論に行き着く。
当たり前に競馬新聞を買って予想をする行為。
これに疑問を持ったことはないか。
女子生徒:ないよ。
先生:あっさり言うなよ。
実は競馬新聞をもとに予想して馬券を買い、勝てば自己肯定して酔い、負ければ自尊心が傷つき当てに走る。
これがJRAが想定しているベストな動き方のファンだ。
女子生徒:当たればうれしいし、はずれれば悔しい。
当たり前のことじゃん?
先生:当たり前を当たり前だと思うと、徴兵されても当たり前と思う人間になる。
JRAは競馬マスコミと一体になって繁栄している。
「予想して楽しむ競馬」はJRAも儲かれば、マスコミも儲かる。
例えば他人から情報を買って投資する競馬が仮に主流になればJRAもマスコミも困る。
だから「予想して楽しむ競馬」が大きな潮流をつくっていて、誰も逆らわない。
学級委員:確かに株は予想を楽しむよりお金儲けにより主眼が行っていますね。
今日はデイトレードで負けたけど楽しんだし参加料だ、という人は絶対にいませんしね。
先生:競馬ファンは競馬新聞を手にして競馬雑誌を読み、いつの間にか「予想をして楽しむ競馬」を押し付けられている。
馬券の買い方はもっと自由に考えていい。
女子生徒:「予想を楽しむ競馬」で何がいけないの?
先生:別にいけなくないが競馬新聞とにらめっこの馬券では毎回スタンスがずれてきていつまでたっても勝つ可能性は出てこない。
逆に買い方をルール化、機械化すれば、勝ち始めたときにルールを固定してしまえば次も勝てる可能性がでてくる。
男子生徒:馬券スタンスなら固定してるよ。
おれは差し馬重視の中穴狙いだもんね。
先生:バカかお前は。
そんなのは固定スタンスとはいえない。
差し馬は無数にいるし、中穴になる馬連や馬単の組み合わせは無数だ。
結局予想競馬だ。
女子生徒:先生の話は単勝1番人気追い上げみたいなほうがいいと聞こえるけど。
先生:何とか投資協会はパンクのリスクを矮小化したインチキ投資協会だ。
1番人気みたいに常に過剰投票され期待値が薄い馬券を固定して狙うとはバカもほどほどにしてほしい。
だいたい、距離も芝ダートもクラスも違うのに連続して同じ人気順を狙うのは同じスタンスのように見えて毎回違うスタンスになるインチキ理論だ。
細かくは触れないがどの競馬場も荒れない距離はあるし、逆にその付近の距離はコース取りに無理がありそうは行かない。
それを毎回1番人気を買うというのは、一見「1番人気」という固定スタンスに見えて全く固定していないまやかしだ。
学級委員:よくスタンスを作れ、スタンスを守れと言いますが、細かい買い方の手順を決め手予想行為を極力絞ってという意味では使われていませんね。
せいぜい本命なら毎回本命、逃げ狙いなら毎回逃げ狙い程度ですね。
先生:一般に言われている固定スタンスとはずいぶんいいかげんなニュアンスだ。
きちんと手順を決めて、人の判断が入らないようなマニュアルを作って初めて固定スタンスといえる。
男子生徒:それじゃつまらんよ。
先生:楽しんで儲けたいとはずいぶん子供だな。
世の中の仕事はだいたいそれが両立しないのが習いだぞ。
ルール化、機械化、固定化をやっていかないとなかなか勝つパターンは作れない。
人間の判断は心理的な影響を強く受けるからだ。
男子生徒:確かに朝と最終じゃあ、買い方はいつも違うかも。
先生:同じ人間でも勝っているとき、トントンのとき、負けているときでスタンスはずれている。
馬券を投資に持ってゆくなら細かいルール作りは不可欠だ。
この続きはまた次の機会に話す。
まとめ
・予想競馬は必然的なものでなく、JRAとマスコミが誘導しているものである。
・予想競馬はJRAにとってファンを獲得しやすく、長い間試行錯誤しやすいため有利。
(特に予想技術を磨けばと夢見ているはじめ5年間くらいは、JRAはそのファンからおもしろいように回収できる)
・予想競馬に対して対照的な存在としてルール化、機械化、固定化の概念がある。
八百長・サインは本当か
八百長とサイン。
競馬を楽しむにはとても面白い要素である。
ある山の中の競馬塾にて。
先生1人、生徒3人の寺小屋である。
先生:イスラエルは周りを宗教の違う国に囲まれた小さい国だ。
だが戦争を何度もやっている。
なぜか分かるか?
男子生徒(23歳):?
学級委員(28歳男性):戦争をすることでお金儲けになるという話を聞いたことがあります。
先生:正解だ。
イスラエル人は宗教弾圧で世界中に散らばっているが、かなりの財を成した人が多い。
戦争になると相当の寄付金が流れ込んでくる。
それも戦争を始める要因といわれている。
女子生徒(20歳):そんなことのために軍隊や人の命を賭けるなんて…
先生:大きな組織が大きなリスクをかえりみず、何か無理のあることをしようとするとき。
背後に想像もつかない利益がひそんでいることが多い。
農水省、JRAという組織が競馬において八百長を行う、サインを出す…
もしこれを行うならリスクに見合う相当な利益があるはずだ。
学級委員:農水省が管轄する「公正な」ギャンブルが、すべていかさまだったとしたら…
JRAや農水省は相当な責任をとらされますね。
先生:想像もできないが、恐らく数ヶ月はレースができなくなるだろう。
それによる損失は莫大なものだ。
GTシーズンなら致命的な打撃となる。
男子生徒:ファンも減ってしまうかもね。
先生:ではJRAが八百長、サイン出しをする利益は何だ?
相当なものがないとまずやるメリットはない。
ばれたらアネハ程度の騒ぎでは済まない。
学級委員:関係のある政治家や企業に証拠の残らない金を渡す手段としてですかね?
先生:それならJRAの責任ある口が堅い担当者が馬券を買って1ヶ月以内に馬券を渡せばいいのではないかな。
なぜわざわざどうとでもとれるサインを出すのか意味不明だ。
仮に大切な政治家や企業が取り違えて大損したらまずいだろう。
男子生徒:確かにこっそり馬券を渡せばすむことだな。
税務署にも分かりっこないしね。
学級委員:万一サイン出しがばれたときに偶然と言い張るために、ある程度どうとでもとれるようにサイン出しをしているという説があったような。
先生:金を渡すのにどうとでもとれるというのはおかしいんじゃないか?
それにサインといっても
●その年の事件
●CM、ポスター等に写っているもの、色、言葉
●イベントのゲスト
●出馬表の情報
●レース当日競馬場に飛んでいた飛行船
●レーシングプログラムの内容
など流派が異常に多い。
しかもサインからひとつの馬番が指し示されも、それだけでなく同枠や「逆番」も買い目に入る。
学級委員:出馬表の情報は馬名、種牡馬名、騎手名、馬主名など結構多いですよね。
いかようにもとれるんでは?
先生:まだ甘いよ。
サイン派は、前走着順、前走ゲート位置、前走出走レース、前々走出走レースなども「考慮」している。
さらにその同枠、「逆番」もOK。
ずいぶんいい加減だ。
女子生徒:それなら18頭いても、誰かの理論が当たるわけよね。
先生:占いと同じ理論背景だ。
例えば神妙な顔で、「おひつじ座は周りとの不協和音に注意」だと言い切ればいい。
日本人は1億2千万人いる。
どういうことか分かるか
男子生徒:10人に1人くらいはその日に周りとうまくいかないこともあるよね。
その人がおひつじ座だったら、「当たったこわーい」となるわけだね。
お前も気をつけろよ。
女子生徒:!…うらないは結構あたるんだもん。
先生:占いは別に楽しめばいい。
占いはただ「おひつじ座は周りとの不協和音に注意」と言い切るだけだとだれも信じないので、いろいろな古代からの占星術とか、根拠に見えるものを付け加えるだけだ。
男子生徒:サインも同じだ!
ただメインで5番が来ます。
と適当に言い切ってもいいんだけど、説得力ないし面白くもないし、第一買う自分が信じられない。
だから出馬表の右隣の馬の馬名が…とか言うわけだよね。
先生:よく分かったな。
ただサイン論者を説得することは不可能だ。
例えば通常の買い方が平和状態、サインが戦争状態とする。
サイン論者を説得するというのは1940年にタイムスリップして、そこにいる人に「戦争は悪いことですよ」と言ってまわるようなものだ。
的中するたびにサインどおりの決着!と自分を洗脳することを何百回も繰り返しているわけだから、サイン歴が長い人ほどまず脱出はできない。
しかも不的中のレースすら、的中時の喜びを増幅するタネになっている。
学級委員:例えばサインを5年やって間違いだったと認めるのは、5年間を全否定することになるわけですからね。
それは普通の人間ならできないでしょうね…
先生:どう考えてもJRAが八百長、サイン出しをする利益は認めづらい。
サイン出しにより初心者に当てさせ、競馬に引き込むというような説もあるが、いきなりサインからはじめる初心者もそうないだろう。
男子生徒:サインとかJRAの陰謀とかは話としては面白いけどね。
先生:大切なお金をかけるのは心配だな。
ちなみに先生もサイン馬券はやったことがある。
ある1ヶ月となりに共通の文字がある馬を買い続けたら、買ったレースが全レース的中した。
女子生徒:すごい!
なんでやめちゃったの?
先生:よーく考えると、結局潜在意識で予想家の印が多い馬を買い目に選んでいたと自分なりに判断したからだ。
それが全部3着以内に来た。
たいして不思議なことではないと思った。
男子生徒:サイン派は頭悪いんだね。
先生:いや。
サイン派は頭がいい人が多い。
頭がいいからこそ、出馬表を見て総合的に強い馬を選択する。
合理的な頭だから強い馬しか買わない。
そういう馬しか買えなければ、馬券は負ける。
そのときサイン理論なら「弱い」馬を堂々と本命にして、金を張れる。
だからときどき大儲けができる。
学級委員:!
確かにサイン派の人の書いた本はかなり深い文章が多い。
先生:サイン派は合理的思考がすぎて、そうでない人のように「なんとなくこれで勝負!」→「なんか知らんけど大儲け」という経験がない。
だからサインで自分を合理的に洗脳しているというのが本質だ。
サイン派の潜在意識には実は「強い馬が勝つ」という呪縛が潜んでいる。
男子生徒:!
サイン派の持論と正反対だ。
先生:だからこそ八百長だから弱い馬に勝たせる→八百長と仮定してもどれを買っていいかわからない→サインが存在するという理論構成にとびつく、という流れにのっていると思われる。
しかし、もともと八百長以前にJRAは決して強い馬を常に勝たせるようにレースを組んでいない。
無理な設計のコース取り、枠順による明らかな有利不利、除外制度のもと不安定なメンバー構成…
JRAのレース設計を考えれば、公正競馬と仮定したとしても弱い馬は合理的に本命になる。
サインに頼らなくても競馬は充分にミステリアスなものだ。
まとめ
・八百長、サインが存在することを主張するなら、JRAにリスクに見合うメリットがあることを証明しなければならない。
・「弱い馬」が突然上位に来るのは八百長ではない。レースの質をきちんと見極めれば不思議なことではない。
・合理的な人は本命党かサイン党になりやすい。